根室金刀比羅神社例大祭

あとがき


 終わってみて

しばらくたって

思い出して

気づいたらこんなこともあったっけ

皇紀2669年9月12日



今年は時間に押され気味だった

ゆっくりと思いにふける余裕がなかった

2670年の雑感を加筆する

皇紀2670年8月19日




さて
今年の雑感は
どうするかな
只今
思案中

皇紀2671年9月16日




結局あとがきを更新しないまま
放置してしまった
三年目になるとマンネリも否めない
今年のお祭り見物は
映像より画像を重視しつつ
人々n表情に着目した

皇紀2672年 吉日





夏
2669

お祭で遊んだ後は
毎日ラーメンを食べて帰るようにした

その店でお腹をいっぱいにすると
店主の雰囲気と別れを惜しみつつ
タクシー会社までほろ酔い機嫌で歩いた

配車センターのオペレータに人差し指を一本立てると
程なく車を回してくれた

忙しいと言いながらも10分で配車される
昔の根室だったら忙しいと言えば1時間待ちは当たり前だった

その日は三日目
今夜が根室の最後だと思いながら“ハイヤー”に乗り込んだ
運転手は礼儀正しい若者だった
 
行き先を告げると静かに車が走り出した
昨日の事
今日の事
そして明日の事を思案しながら
車に揺られること10分

子供の頃はあんなに広く感じていた根室市内も
こう見るとずいぶん小さい
繁華街から自宅まで15分ほどで着いてしまう
そろそろかなぁと財布を気にし始めると・・・

ピピピという電子音がした
あれ?まだ自宅まで100メートルはあるのに
どうしたのかな?

運転手に聞くと
「僕はいつもこのくらいで支払に変えます」と言う

なんと!
こんな経験初めてだ
ワンメーターは違うかもしれない
売上が下がる行為だから逆に心配になった

停車する直前にメーターが上がるのはとても不愉快だから
最近のタクシーは到着する少し前で支払を押してくれるようになった
それにしても早すぎる

地元の高校を卒業して昨年入社した新人だそうだ
なにとぞその初心の意気込みを大切にして欲しいと思った
車から降り
歩きながらドア越しに名前を聞いた

根室を盛りたてる若者を又一人見つけた


市内を歩いて驚いたのは,鹿が民家へ出没していること
動物は人間に近づくべきではない
いや人間が動物に近づきすぎている

子供の姿も見なくなった
小学校のグラウンドには雑草が生えていました
草なんてものが生える暇があるのかと驚きました

ミツバチ族という言葉は死語でしょうか
観光名所で見かける旅人のほとんどはレンタカーかバイクです
足で旅をするのではなく,財布で旅をする現代人

道路の左側を走行していた自転車の旅人がいました
なぜか二人横に並んで走行しています
車道まではみ出ています
車で近づいても一列になってくれません
服装は軽装で,街歩きのような軽装.まるでデート気分のようでした

説教じみたことを言うようになればオヤジの仲間入りですね
最近はおせっかいと小言が,どうにも心地良いです

ねむろ金刀比羅神社例大社祭2669というタイトル

どこの店にも熱く語る論客がいることはすでに触れた

食材の切り方に注文をつける客に出会ったが
その言い分がまたたいそう立派だった

叱咤のような口調は店中に響く大きな声

原価計算も在庫管理も
更には品質査定も関係ない無知な論客は
まるで無敵だ

酒も入って
お祭のモチベーションが加わるから
巨大な言い手になるのだ

しかしこんな論は無用
これが根室のお祭の1コマなのだ

お祭でひと際目立つのが御神輿
若い男衆が声を出して担ぐ姿は壮観で気持ち良い

そういえば神社の駐車場に自衛隊車両があるのを思い出した
なるほどやはりここもそうか
地元の担ぎ手が不足して
自衛隊に支援を要請するのだ

担ぎ手の中に目立つ大柄な男はきっと自衛官だろう
それではあの担ぎ棒を難儀した男たちの方が
地元だな

これで分かった
組み立てに参加していない男が多いと思ったが
そういう見えない区別があったのか

それでは仕方ない
転勤で根室にいることも縁だ
滞在中の思い出として心に刻んで欲しい

最近になって偶然にもこんな話を聞いた
知人の元自衛官が数年前に根室の防衛施設に配置されことがあって
お祭に参加してあの御神輿を担いだそうだ

あんな太い担ぎ棒は初めてだったし
あの重さも初めてだと昔の思い出を語ってくれた
なぜもっと有名になれないのか不思議だとも言ってた

さらにこう続ける
あのお祭は忘れない思い出だったが
最終日に担いだまま境内の階段を登ると知ったときは面を食らった
必死だったから,登った記憶すら無いと

そのくらい必死だったのだろう
労いの気持ちを持ってその話を聞いた

こんな話題に咲かせるのも
終わった後の楽しみだ



夏
2670

滞在期間中は毎晩飲みに出た

今回は量を控えて

帰りは遅くならないうちにタクシーで帰宅した


そうだ

昨年に載ったあの若い運転手はいるだろうか

いないだろうというのが正直な気持ちだったが・・・


その日乗り合わせた運転手に聞くと

ちゃんと今も働いているという


うれしかった

ほっとした

でもその反面

心配にもなった


それは決して高い賃金ではないから

持ち前のパワーと若さが通用するのは独身まで

結婚し子供を作り

人生の船を沖遠くまで出すには

どうしても出費がかさむ


お金が無いのは当方も同じ

もっとも現実的であり

深刻な問題がお金である


大きな障壁に当たることなく生きて欲しい

故郷で働く若者の苦労を

脳裏に思いめぐらせてしまう




夏
2672

最近のお祭り参加者は

参加という使命感よりパフォーマンスが目立つようになった

見て頂くというより,自らが楽しむというもの

お祭りなのだから本人が楽しむことは当然だが

昔は喜びの感情が内からにじみ出るものだった

それは一様に儀式であったからだ

悦に浸る様子を感じ取り,また客の感情も悦に動くものだった

一体が同じ悦に至りながら夏が過ぎていく

そんなお祭りが懐かしい




秋

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